2015年01月12日

同人小説誌をもっとお手にとってもらうために考えていることとか(スペースのディスプレイ編)

 前回の日記(今年の抱負)にちょっと書き忘れたのですが、書きもの本体の目標とは別に、今年はこの日記をもうちょっと頻度をあげて更新していきたいなあなどと思っております。
 同人(文芸ジャンルや、WEB創作文芸)関係についてあれこれ思うこととか――あとは、同人関係のTIPS的なものとか。
 特に後者。その昔、自分が初めて同人誌を発行しようと思ったときには、WEB上の同人関係の豆知識や技術アドバイスのサイトに、ずいぶんお世話になったものでした。その恩返しに……などといってしまってはちょっと思い上がりなのかもですが、ともあれ自分も、個人サークルで本を作りはじめてもう十年以上。即売会に出ていて、買いにいらしてくださったかたに「これからサークル活動を始めようと思っているのですけれど――」的なお話をうかがったり、ディスプレイ等について作り方をたずねられたりすることも、時々(年に2、3回くらいですが)あるようになりました。
 なので。あのころ自分がお世話になったTIPSのサイトさんのような真似が、ちょっとでもできればなあ、などと。
 もちろん「これこれこうすべき」などというものではなく、自分はこんなふうにしているので何かご参考になれば、くらいのスタンスではあるのですが、ご覧になってやっていただければ幸いですー

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 さて、そんなわけで。
 第一回目は、『即売会でのディスプレイについて』をテーマに、いろいろ書いていきたいと思います。

 ディスプレイ。
 いや、ほんと、毎回悩みどころなのです。
 コミティアやコミケなどでの、一般的な即売会での卓上のサイズは幅90センチ×奥行き45センチ。この面積に本を置き、かつ、通路から見てもらったときにいかにして「お、この本読んでみようかな……」と思っていただけるようにしつらえるか。
 本を置く、という観点から考えると、自分のところのようなA5版の小説本で平置きの場合、置ける最大数は横5冊×縦2冊の計10冊になります(理論的には横6冊置けるけれど、ほんとに90センチぴったりになってしまうので、おとなりに迷惑がかからないことを考えると5冊が最大値)。ただ、本を平置きするだけだとやっぱり目立たないので、ボードとかポスターとかで通路方向に向けてアピールがしたくなる。そうすると、イラストボード等はやっぱり本と同じA5サイズというわけにはいかないので、イラストボードがある本のあいだにイラストボードがない本を配置してええとええと……
 みたいな試行錯誤の結果、だいたいうちのスペースはこんな感じに配置になります。

IMG_4428.JPG
 これは、前年11月のコミティア110のとき。

1.JPG
 これが最新の、冬コミのとき。
 知っているかたから、トーチカ要塞式とか称されるうちのスペースであります。銃撃用の溝を使う要領で、立てたボードの隙間から虎視眈々と通路を見つめます。
 だ、だってっ! やっぱり既刊はフルに近い状態で置きたいし! 置きたいし!

 なんでしょう。
 継ぎ足し継ぎ足しの九龍城形式で今の形に至るうちのスペースですが、いちおうその、ちょこっとずつ悩みながら毎回作っている感じで。
 自分なりのその考え方を、述べていってみようかな……!(こういうのあまりいつも語らないので緊張している感)

 自分は、ディスプレイに使うパーツ(値札とかボードとかポスターとか)には、それぞれの段階での役割のようなものがあると思っています。
 段階、というのは……自分が会場をうろついて本(事前にカタログでチェックしたもの以外)を買うときに、どういうふうに決めているかなあというの思い起こしてみますと、

(1)通路をぶらぶらしていて、ディスプレイが目に留まる。
(2)立ち止まって、まだ近づかないまま見てみる。
(3)気になったら、近づいて、表紙や値札を見たり、本の解説などを斜め読みする。
(4)さらに気になったら、解説をもっとよく読んでみる。
(5)本を立ち読みする
(6)購入


 みたいなプロセスを踏んでいる気がする(スペースのかたにお話をうかがったり、逆に声をかけられたりすることもありますが、ここではその点は省きます)
 こちらがサークルとしてスペースをつくるほうで考えると、ディスプレイの役割は、通りがかったかたを(5)の「立ち読みをしてみよう」という気になっていただくまで誘導する点にあります。

 立ち読みをしていただければ、そこから先はディスプレイではなく、本そのもののつくりの勝負になります。文章であったり、レイアウトであったり、挿絵イラストであったり。
 立ち読みをしていただけても、買っていただけるとは限らない。むしろ割合では半々くらいか、もっと低いかもしれない。
 でも、それはいいのです。
 本を見て「やっぱり買わない」という判断をいただくのは、もちろん自分の実力の至らなさに悔しい思いはあるけれど、でも、やりきれない感じというのはない。相撲で言えば、少なくとも土俵にあがって取り組みはできた状態ですからね。

 自分は以前から書いているように「文章同人は不遇な/冷遇されてるジャンル」というもの言いは共感できないしむしろ嫌いな人間なのですが――ただ、この考えを持っているかたの思いの一因になっているのって、「中身を見て判断してもらうまでに至っていない」という悔しさもあるのではないかなあと思うことがあります。イラスト・漫画の場合はスペースをチラ見で通過された場合でも、すくなくとも「画力」の部分の一端はまな板の上にのせてもらえている(ように、文章界隈からすると見えてしまうことがある)けれど、文章の場合はチラ見通過だと実力云々の評価以前でスルーされている気になる。
 実際には漫画だって表紙チラ見通過ではネームを含めた本質を評価するなんてことは当然できないし、イラストもじっくり見ないとわからないものなので、表紙だけで通過された作家さんの苦悩や口惜しさは、文章の場合となんら変わらないものではあるはずなのですが。
 このあたりの「土俵にすらあがれていない」という不戦敗感が積もり積もって、そのうちに「文章はまるっとスルーされる。報われない。不遇」という方向に印象が歪んでしまうのかなあ、などと。

 だとすれば。
 もしも「文章同人は見向きもされず不遇」と感じているのであれば、よりいっそうディスプレイに工夫を凝らしたほうが吉という思いはあります。見てもらう工夫や努力なしに、見てもらえないと嘆いてみても、その嘆きだって誰にも見てはもらえない。土俵に上げてもらえない、ではなく、土俵には他のかたの迷惑にならない範囲で自分から動いてあがっていくものなのでであります。

 あわわ、ちょっとお話がそれました。
 そんなわけで、「立ち読みをしてみよう」と思ってもらえるまでのディスプレイを、自分なりに考えていきます。
 上の(1)〜(4)をもう一度――それぞれに対応したディスプレイのパーツを加えて書いてみましょう。

(1)通路をぶらぶらしていて、ディスプレイが目に留まる。
 ⇒吊り下げ型ポスター/スペース前面ポスター/大きめのイラストボード等

(2)立ち止まって、まだ近づかないまま見てみる。
 ⇒ポスターやボードに大きな字で書いてあるフレーズ等/サークル看板のサブフレーズ等

(3)気になったら、近づいて、表紙や値札を見たり、本の解説などを斜め読みする。
 ⇒値札やお品書きの中の、すぐ読める大きめの字/本の帯のキャッチフレーズ的なもの

(4)さらに気になったら、解説をもっとよく読んでみる。
 ⇒値札やお品書きの中の、細かめの解説/本の帯の細かめの解説

 このうち、(1)と(2)が近めのグループ(島中だと最初から距離が近めなので(1)から直接(3)へのスキップもある)、同様に(3)と(4)もわりと近いです。気になったらそのままスペースに顔を近づけて詳細説明を読んでくださるかたもいらっしゃるし、こちらに声をかけてお勧め本や作風などを聞いてくださるかたもいらっしゃる。(1)〜(4)は、見てくださるかたによってどこかがスキップされるか、どこに重点がおかれるかはおそらくそれぞれでしょう。
 なので――(これはもうほんとに個人個人の考えですが)僕自身は、(1)〜(4)に対応したディスプレイのパーツをできるだけ全部そろえておきたいと思うほうです。

 同人誌即売会――ことさらに、コミックマーケットやコミティア等の中規模以上の即売会ですと、会場はほんとに大きくて、スペース数も多くて。例えば去年秋のコミティア110の参加サークル数は4251サークルです。開場から閉会までは5時間。一般参加したとして、もしもすべてのサークルを均等に見て回ろうなどと思ったら、1スペースにあてられる時間は4.23秒。もちろんそんな豪気に電光石火なスペース巡りをされる参加者のかたはあまりいらっしゃらないので、だいたいは、「まずはチェックしたスぺースを巡って新刊を買う→気になるジャンルのスペースを巡る→時間が余れば、ぶらぶらとほかのジャンルも見て回る」のような流れになると思います。そうなると、あとのほうの段階では時間も限られていますし――「できるだけたくさんのサークルの本を開拓に回りたい」と思ってくださっているかたであれば、なおのこと急ぎ足(会場走っちゃダメなので、感覚的な意味で)になるでしょう。「ちらっと見て通過」は、サークル席にいて、特にお手にとってもらえなくて悶々としているときだと「うわーん、スルーされてる……!」的にとらえてしまいがちかもですが、実は通路を歩いてみるとごくごく普通のことといえます。
 そんな中ですと、そのサークルさんの本を「立ち読みしてみよう」と決心するのと、「やっぱり今はいいや」と思って通過してしまうのの差は、ごくごくほんのちょっとのことで分かれてしまうものなのだと思うのです。
 たとえば、一瞬気になって足を止めかけても、次のステップ――作品の大まかな内容がぱっと見でわかるような文字が何もなければ、それでもう「まあいいや」と思って通り過ぎてしまうようなことは普通に考えられる。サークル側でもしも「わからなければ聞いていただければ……」と思っていても、(もちろんひとによってまちまちですが)机の向こうに声をかけてたずねてみるという行為のちょっとしたハードルの高さは、「いいや見送ろう」と判断するには十分だったりします。サークル側からは自分のサークルは特別なオンリーワンですが、会場全体から見れば、何千とあるサークルのうちのひとつでしかないのですもの。
 一瞬のわずらわしさを感じずに、「立ち読みしてみるかな」という気になってもらえるよう、誘導の階段は一段一段ていねいに造っておくにこしたことはない、と思うのです。



(1)の、通路を歩いていて「おや?」目を停めてもらうディスプレイは、とにかく視覚的に目をひくタイプのものです。
 上のほうのうちのサークルの写真でいえば、今回の冬コミで貼りだしたスペース前面のポスターだったり、卓上に並べたイラストボードだったり。

 最近では、ポスタースタンドを使っているサークルさんも増えましたね。席の後ろに置くときには後ろ通路の妨げにならないよう(妨げになりかかっていると、逆に通るときにひっかかって倒されてしまうリスクも生じます)注意が必要ですが、遠くから人の海の波間に船の帆のように突きだして見えるのは、やっぱり目にしていてかっちょいいなあと憧れたりします。

 一見、この部分は絵的なもののみが効果を持つ分野のように思えてしまいますが、たとえば「挿絵無しで、表紙は文字デザインで本をこしらえている」というサークルさんが立ち入れない部分では決してないと思います。
 文字のみでデザインされた小説同人誌の表紙って、きりりとして見とれてしまうものが多いですし――その表紙をA3に拡大印刷したものや、あるいは(これは次の(2)にかかる部分かもですが)その作品の空気が端的に表れた決めの台詞やフレーズひとつを、遠くからでも見えるような文字で机前面いっぱいに貼りだすとかもインパクトがある気がする。

(2)の、遠くからサークルの情報を見てみる、に対応するのは、今回の自分のところではポスターの「女子中学生主人公 創作小説」の文字です。
 サークルのコンセプトや作風・特色をできるだけ短い言葉でお伝えするにはどうすればいいのかなあと色々考えた結果、やっぱり自分のところは「女子中学生ヒロイン」というのがいちばんのポイント(これを好きなかたに自作を見ていただきたい! という点)かと思い、この文句にしました。
 冬コミのレポートにもちょこっと書いたのですが、今回はこのポスターはほんとに、作っていってよかったです。
 自分のサークルはもちろん、ちいさな列すらできるようなことはごくごく稀ですので、目の前にひとさまがいない時間がかなりの割合を占め――スペースに立っている時間は、目の前の通路を眺めていることが多いのですが。そうしていると、目の前の通路を歩いているかたが何気なくこちらに目をとめて、机前面のポスターに数秒間視線を向けて、それからスペースに歩いてきてくださるということが何十回かありました。
 今回、割合的に新刊のほか既刊……それも、発行からちょっと時間が経ってここのところは頒布が伸び悩んでいる本も一定数お手にとっていただけたのですが、それにはこの大きめポスターとキャッチフレーズも一因になっていたのではないかなあ、と思っております。

 同人活動(オフライン)とWEB(ツイッター等のSNS)がここ数年で密接な繋がりをもってくるようになって以来、たとえば僕などは「女子中学生」「百合」「眼鏡」「元気っ娘」あたりのツイートはしょっちゅうしていて、ときおりRTも自分にはもったいないくらいの広さでしていただいたりして、なんとなく自分の作風が広く公開されているような感覚を、ぼんやり持ってしまいがちなものですが――
 即売会の会場では、ネットでの自分のつぶやきなどはもちろん目にされたことはなくてその日はじめてスペースの前を通りがかる、というかたがほとんどなので、「サークルの特色を一瞬で読める短い言葉で表した文字表示」というのは、やっておくとそれに興味を持ってくださるかたも多くいらっしゃるのだなあと思いました。
 自分は今回ポスターで表示したのですが、上の(2)の項目であげた「サークル看板のサブフレーズ」みたいな感じで、サークル名とスペースナンバーを表示する看板のサークル名の上に、
―――――――――――――――――
 女子中学生百合創作小説サークル
       ゑ99b 懐中天幕
―――――――――――――――――
みたいな感じで書いてみるのもいいのかもしれないです。

 
 さて、最後は、

(3)気になったら、近づいて、表紙や値札を見たり、本の解説などを斜め読みする。
(4)さらに気になったら、解説をもっとよく読んでみる。

 のところまでいらしていただいたとき(机の前に立ち止まっていただいたあと)のために作る、卓上のディスプレイ。

(3)は自分のところであげると、

P1000497_1.jpg
 A3のボードに書いてあるごくごく簡単なあらすじや内容抜粋。

P1000500.JPG
 それから、自分のところはA5に印刷してラミネートした値札兼内容紹介カードを使っているのですが、そのなかの

P1000502_1.jpg
『属性表記』や、本のコンセプトを表した単語の部分です。ちょっと文字が大きい箇所。
 『属性表記』に関しては、pixivで小説をアップしたりしているときにあの『タグ』ってわかりやすくて便利だなあとか思ったので、(WEBのタグと違ってもちろん検索機能とかはないですが)まねっこしてみました。

(4)は、表示してある場所は同じなのですが、

P1000499_1.jpg
ボードに書いた詳細あらすじや、

P1000501_1.jpg
同じくカードに書いた詳細と内容抜粋。

こちらは、すこし視線を近づけて読んでいただくくらいのフォントの大きさになっています(視線を近づけていただくことが目的なのではなく、ほんとはもう少し大きくしたいのですがスペースに文章が入りきらないだけです;)
 
 上にも書きました通り(3)と(4)は分類的にごくごく近いので、考えようによっては一緒にしてしまってもいいかもしれないとも思うのですが、自分のところでは別々のものとして考えて配置をしています。
 (3)は、足はとめてみたものの一瞬でまた歩み去るかどうかを決めかねている段階のかた向けの宣伝文句で、(4)は足はとめてどんな本があるのかちょっと見てみようと決めてくださったかた向けのちょっとじっくり見ていただくための文章、みたいな。

 即売会に参加したとき、スペース付近にいらしてくださったに声をおかけするタイミングっておそらく人それぞれかと思うのですが、自分のところでは「相手のかたがスペース前で足を停めて、数秒くらい卓上を見てくださった」くらいのところで「よろしければご覧になってください」とだけお声をおかけして、あとは何か聞かれなければこちらからはアピールトークはしない感じの方針です。(声かけに関しては、盛大に話ずれちゃいそうなのでいずれ別の機会に書きますね!)
(3)はお声をおかけする前段階用の「ちょっと詳しく見てみてもいいかな……」と思っていただけるまでのディスプレイで、(4)は声をおかけしたそのあと、的な分け方も自分の中である気がします。

 スペースにいると、いらしてくださったかたが足をとめてくださっていても、「なんとなくスペース全体を見渡してどうしようか迷っている(全体を見ている)」段階と「ちょっと気になった本があるので詳細を見ようと思ってまなざしを近づけている(個別を見ている)」段階があるのかなーと感じたので、それぞれに対応した文字があるといいのではないかと思ってこんなふうにしてみました。
 自分のところでは貼りだしスペースの都合でまだ作ったことがないのですが、最近A4ボードにおしながきを作られているサークルさんもいらっしゃって、自分の中ではあれは(3)にあたっています。スペース全体を眺めまわさなくても情報がそこに集約されているって、見やすくっていいなあっていつも思う。

 (3)〜(4)の段階で自分がコンセプトにしているのは、「こちらにいちども口頭でたずねなくても、本文を読む以前の段階で知りたい情報はだいたいわかる」表示です。

 これは、別に話しかけられるのが苦手ということではないです。むしろ歓迎と申しますか、お勧めはどれか的なことをたずねていただければ、相手のかたのお好みなどをお聞きして本をお勧めすることはできる。
 ただ、上にも書いたのですが、本を開拓しようと思って会場を回っているときにサークルに声をかけていろいろ質問するって、(もちろん人それぞれですが)ちょっとハードルが高いところってあると思うのです。僕自身で言うと、声をおかけしていろいろおたずねするところまではハードル高くないけど、そのうえで立ち読みしてやっぱりあまり自分の好みにあわなかったときに、いろいろ話をおうかがいしたのに買わずに立ち去るのがちょっとハードル高い。なので、スペース上のディスプレイの解説拝見や、(これはひとことおことわりはしたうえでですが)立ち読みをさせていただいて、それ以上お話をするときにはもう買うのを決意している場合が多いです。
 ひとによっては、「それ以前にスペースのかたに声をかけてみたらものすごく熱量の高いお勧めトークを受けて、内容判断以前に押し切られる形でやむなく買ってしまったりしたことも幾度かあって、頒布物について聞くの少しためらいがある」、というかたもいらっしゃるかもしれない。
 初めて買いものにうかがったサークルさんと対面で本の購入ができるというのはもちろん即売会の魅力ですが、中には「会話や交流よりあくまでも、気に入った作品を選んで開拓することだけに集中したい」というかたもいらっしゃるかもしれない。性格的にシャイであるというのではなく、あくまでも目的の優先順位の問題で。
 なので、スペースにはじめていらしてくださったかたとのお話も好きですが、それ抜きにして目で追っただけで作品についてのだいたいの情報がわかる表示も、個人的には心がけていきたいと思っていたりします。

 さて、そんな感じで――なんだか思いつくままにだばーっと書いてしまったのでとりとめなさ全開ですが、うちのサークルでディスプレイ全体の計画をこしらえているときに考えていることと、個々のパーツをつくるときに気をつけていることは以上のような感じでしょうか。
 ここから先、スペースにいらしてくださったかたが立ち読みをしてくださって、本を買おうと思ってくださるかは、上にも書いたとおりディスプレイのパートを離れ、本そのものの内容やつくりの領域になっていきます。

 これも最初に書いたのですが、このコンセプトはあくまでもうちのサークルでディスプレイをつくるときのものなので、これが正しいというものでも「こうすべき!」というものでもないです。サークルさんによっては全く異なる流れを想定してディスプレイを設計している場合もあるでしょうし、同じようなコンセプトをもっているかたでも、(1)〜(4)の比率が大きく異なっていたり、ある場所を省いてあるいは別の段階をプラスしている場合もあると思います。
 僕自身、今回は(上にあげた写真等も含めて)コミケやコミティア等の、「文章以外のジャンルも含んだ中規模以上のイベント」を想定して書きましたが、例えば文章オンリーイベント『本の杜』など)のような、一般参加者のかたが並んでいる本をはじめから文章同人誌であると認識して会場を回られる即売会や、規模的に一般参加者のかたが会場全体を一度は(あるいは数回)回られるであろう属性オンリー即売会などの場合は、ちょっとディスプレイの重点を変えることもあります。(具体的には、(1)(2)の部分を減らして(3)(4)の部分を増やしたりします)

 全体的に、ディスプレイに関しては、共通して「自分が通路を歩いて本を探している側のときの感覚を思い出しながらデザインする」ということと、「即売会が終ったら、いろいろ足りなかったことを思い出して次に備える」ということが大事かなあと、自戒を込めて思いますです。
 自戒です。毎回そうは思いつつ、気付くと次の即売会前日になってて前と同じディスプレイで出撃したりするので……!
 いろいろ足りなかったことを知るには、あまり頒布数が伸びなくて目の前の通路をただ人の流れ通り過ぎていく時間に、暗澹たる気持ちで沈み込んでいないで、自分のサークルスペースをどんなふうにひとさまの目が通り過ぎていくかを(もちろんじろじろ見ては失礼ですが)なんとなく意識して見てみるというのが役に立つかなあと思っています。ちらりとも視線が止まらないか、ちらりとは見てもらえるけれど足を止めてもらえることがないのか、足は止めてもらえるけれど1、2秒で立ち去られてしまうか、スペースを数秒見てもらえるけれど見本誌を手にとっていただけるにまでは及ばないか。それによって、次にスペースを作るときに補強するべきところというのはわかってきますし――自分の城であるスペースをチューニングをしていくのは苦心しつつも楽しいし、新しく投入してみた工夫が思った通りに功を奏したときなんかは、帰り道の足取りが弾むくらい嬉しいですしね。
 確実な正解というものがない以上は試行錯誤の一進一退になりますが、サークルのかたは今年もお互い励んでまいりましょうです。
(サークル参加ではないかた、今回の記事、もしもなんか分析対象にされているみたいで不愉快に思われたところがありましたら申し訳ありません; いつもありがとうございます、サークル者的には、自分の作品をひとりでも多くのかたにお届けしたい、お手にとっていただきたいと願うばかりの日々なのです……!)


 さてさて、なんかえらく長くなっちゃいました;
 今年は雑談日記を増やそうと決めた第一回目だから、なんかえらく肩肘張ってしまった感があります。こんなふうにしてるとまた続かなくなるので、次回はもうちょっと短め軽めに。この「考えていることとか」は不定期なので、また思い立ったときに――次はおそらく、今回ちょっと抽象的な内容になってしまったのでちょっとした補足を書くか、それとも今回触れなかったWEBでの宣伝などについて書いてみたいと思います。
 よろしければまた、ご覧になってやってくださいまし!

posted by つむぎゆう at 19:54| Comment(0) | 書きもの道具・環境・同人TIPS
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